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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
制振装置

041102.jpg

世田谷の家で採用している制振装置です。

装置といっても原理は単純。油圧式のダンパーで車のサスペンションなどに似ています。

長さは50センチくらいの小さな部品ですが、地震の揺れの一部を吸収する役割を果たします。

これを柱と梁に必要な数を取り付けていきます。

 

住宅を建てるとき、耐震について興味を持たない人はいないと思います。

設計過程においても、耐震についての話題は尽きることはありません。

丈夫で安全な家を、みなさん望まえるのは今も昔も当然のことです。

 

地震についてどのような手法が有効なのか、耐震については品格法という法律で1〜3の等級が定められています。

等級1は建築基準法の基準が満たされたもの、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の強さがあります。

 

耐震等級が高いほど理論的には地震に強い家ということになりますが、

繰り返し来る地震に対して、揺れに耐えることや品格法の基準を満たすだけで本当によいのか、

最近の地震の被害を見ていて思うところもあります。

 

そこで耐震のほかに、「制振」という考え方を取り入れていくことにしました。

「制振」とは、地震の衝撃そのものを小さくしていく考え方です。

この小さなダンパーが、地震の際に揺れを吸収し、建物を傷めないことに役立ちます。

地震の衝撃が小さくできれば、家具などが倒れてくる確率も低くなりますので、

住む方の安全を考えれば、このような方法は有効ではないかと思っています。

 

041101.jpg

取り付けられたオイルダンパーです。

1、2階の柱と梁、全部で12箇所に取り付けられています。

 

 

posted by Toki Tsuboi | 21:01 | 設計のこと | comments(0) | - |
棟上げを行いました(世田谷の家)

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先月のことになりますが、世田谷の家の棟上げを行いました。

朝はやくから総勢10人の大工さんが集まりました。

8:00からはじまった建方ですが、10:30の段階でほぼ1階が組みあがりました。

 

休憩時間には、私は大工さんに挨拶をしたり、職人さん方々とよく話をします。

今日は逆にひとりの職人さんから声をかけられました。

建築家を目指して現場作業をしながら勉強をしているそうです。

独立して設計の仕事をするノウハウなどいろいろ質問してきてくれました。

現場で話をしていると、いろいろな人生にも出会います。

完成したら是非見に来てください。

 

今回担当していただくのは、大工の秋山さん親子。

親子2代でひとつの家を造ります。親方と弟子。息子さんのよい経験に

なるとよいですね。

 

さて、休憩後の作業開始です。

 

resize0006.jpg

東京23区内、世田谷などの住宅地では道路が狭いところが多く

機材や材料の搬入は大変です。

今回は4Mの道路幅があるので、そんなに苦労はありませんでしたが、

道路の両側にはガードマンさんが待機していて、通行する方々への配慮や

一時的に通行止めにさせてもらうなど、連携しながらの作業となります。

 

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午後4時にはほぼ全体の骨組みが完成。

基礎の段階では、平面なので住宅の大きさはつかみにくいですが、

棟上げすると立体的になるので一気に家の大きさがわかります。

 

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組みあがったばかりの骨組みを伝って屋上に行ってみます。

ここからの眺めはなかなかよい景色です。

簡易ハシゴなので、行きはヨイヨイ、帰りはコワイ。。

 

 

 

posted by Toki Tsuboi | 21:50 | 現場のこと | comments(0) | - |
天井板施工中(越谷の住宅)

IMG_1775.JPG

越谷の住宅では、室内の工事が進行しています。

今日はリビングの天井板、(レッドシダー材)の工事を大工の松本さんが張ってくれていました。

 

レッドシダー材は別名米杉(べいすぎ)、またはカナダツガとも言います。

外部で使っても大丈夫なほど耐久性のある木材です。

 

この木材は加工性がよく比較的安価な材料なので、内外問わずよく使用してます。

同じ木材でもよい意味で、濃いところから薄いところまで色に幅がある材料なので

天井に使うと個性的な表情を見せてくれます。

 

ここでワンポイントですが、このような色幅がある個性的な材料を使うとき、

フローリングのような自由な張り方(乱尺張り)にすることも可能ですが、

私はあえて同じ長さに切って、等間隔に目地をそろえて張ることにしています。

乱尺でも遠目から見れば、一つの面としてある程度まとまっては見えますが、

きれいにそろえて張るこのひと手間を入れることで一定の秩序が生まれ、

バリエーションの豊かさと秩序のある統一感の両面を表現することができます。

材料の特徴を最高のかたちで見せていくためのテクニックです。

 

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今日は施主さんも現場にお見えになり、松本さんの仕事をとても満足そうに

ご覧になっていました。天井の目地ラインは、実は窓の外の屋根裏のパネルの目地ともそろっています。

お施主さんから「板がそろっていて本当にキレイです!」と感想を伝えると

松本さんはちょっとはずかしそうに「図面がそうなっているんで笑・・」

と照れ笑いをしていました。

 

IMG_1778.JPG

室内の状態を確認しながら、色サンプルでお施主さんと壁や天井の色を決めていきます。

光を反射させる面は白、心理的な重心となる面(寝室の天井面など)には、色を入れていくなど

インテリアのまとめ方についてお話をさせていただきました。

色はこの小さなサンプルよりも、実際に張ったときのほうが明るく見えます。

その視覚的誤差も計算にいれてコーディネートしていきます。

 

現場作業も残り2ヶ月を切り、大工さんの作業も残りわずかになりました。

これから仕上げの工程に移ります。

出来上がりが今から楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

posted by Toki Tsuboi | 21:10 | 現場のこと | comments(0) | - |