南アルプスを臨むセカンドハウス (小淵沢の家)
2016.05.27 Friday
今年の春に完成した小淵沢の別荘リノベーション。
先日、写真撮影のためカメラマンの小林氏と現地に行ってきました。
撮影当日は施主のOさんも現地にいらして
事前にインテリアを整えてくださったご様子。ご協力に感謝します。
外観はヨーロッパの古民家のような牧歌的なスタイル。
リノベーションでは外観にはほとんど手を加えず、
今後も維持していくために必要な補修工事のみ行っています。
内部は冬の寒さを改善するため、セルロースファイバーによる断熱補強を行うとともに
水回り設備の変更や床暖房の設置など性能面で大幅なレベルアップを計っています。
インテリアは外観同様ヨーロッパの古民家的なスタイルから、シックで現代的な
インテリアデザインに一新しました。間接照明やペンダントライトなど、夜の光を華やかに
演出するとともに、光が柔らかく、美しく見えるよう壁や天井の色を決めています。
もともと和室だった場所をサロン的なリビング空間に変更しました。
天井の梁を隠すためにつくった低い天井が、ほどよい落着きを生んでいます。
古いアルミの窓を見せたくなかったので、内側に障子を入れてインテリア全体を統一して
見えるようにしています。
障子は両側の壁の中にすべて引き込むことができるので、開ければ外の景色も存分に楽しめます。
今回の障子の升目は少し大きめの割り付けとし、桟もあえて太めにデザインしました。
スウェーデンのソファのもつ素朴な雰囲気との調和や、都会にはない別荘ならではの雰囲気
づくりも大切にしました。
新たに加えられた玄関の内扉。
さきほどの障子と同じく、室内から玄関ドアを意識させないため
のフィルターであり、寒さ対策としても有効な内扉です。
右が玄関、左はパントリースペース。光や視線は抜いて、
全体の開放感は失わないようにしました。
家具で制作した洗面化粧台と鏡収納。
別荘のパウダールームとしてあえて暗めの照明にしました。
非日常的な別荘ならではのトイレ空間のデザイン。
トイレもサプライズ空間に!デザインを決めるときには
施主のOさんと大変話が盛り上がりました(笑)
間接照明の鋭角な光が、壁をアートのように見せています。
切実な寒さ対策からはじまった今回の別荘リフォーム計画。
施主さんのセンスと、私のアイデアを存分に出し合いながら
とても素敵なリノベーションができました。
今度はオールシーズン、また来たいと思うセカンドハウスに
生まれ変わったと大変喜んでいただきました。
写真撮影:ケイ・エスト・ワークス 小林勇蔵