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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
赤羽の家
 東京の赤羽にて、2世帯住宅の現場が進行中です。

昨年1月のご相談から約1年。設計期間を経て、只今現場監理に通う日々です。

ボード下地工事も終わり、間もなく仕上げ工事に入ります。

施主ご家族は、ご両親はともに教職に就かれたご経験を持ち、

若いご夫婦はともにオーケストラの演奏者。

日々の生活の中で音楽はなくてはならない存在。

よってこの家には、楽器演奏でのきる音楽室が併設されています。(特殊防音室)

今日の現場では、2階の天井に色がつきました。

今回は天井の構造材を化粧で見せていますが、隙間の白い部分に吸音ボードを張っています。

これは、広い空間に起こり易い残響音を吸収する役割があり、音による空気の乱れを

軽減する効果があります。たまにはここで音楽を聴いたり、演奏することも想定できるため、

天井のデザインに工夫を施しました。

普段は木の色をそのまま見せるようにしているのですが、今回あえて構造材に色をつけています。

吸音板の白色とのコントラストをつけることが狙いですが、これは想像以上によかったと思います。

うまく言えないのですが・・「音楽のような空間」になってくれたらよいと思っています。

この家は4月末に完成予定です。


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posted by Toki Tsuboi | 17:13 | 設計進行中 | comments(0) | - |
藤沢市K邸
 神奈川県藤沢市で進行していたK様邸、約1年の中断期間を経て、今月から計画が再びスタートしました。

私たちの事務所では比較的珍しい(笑)・・白いキューブのような外観。

施主ご夫妻のすばらしい直感力により、この住宅の全体像は決定しています。

庇のないモダンな白い住宅。

普段は、軒や庇を出す設計をすることが多いのですが、今回はすっきりとした

箱型の形状にするので、省エネの観点や外壁の保護などで弱くなりやすいところを

補うために、目に見えない部分でディテールを工夫しています。

また、内部では、非日常的なハレの空間目指すと同時に、

日々の生活にしっかりと寄り添えるような「しつらえ」を施すことがテーマとなります。

只今実施設計が進行中。

着工は6月を予定しています。

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posted by Toki Tsuboi | 12:03 | 設計進行中 | comments(0) | - |
横浜市M邸
 神奈川県横浜市で進行していたM邸が完成しました。
この家は70代のご夫婦の終の棲家です。

今回で家を替えるのは3回目というMさん。今までは借家や、建売住宅にお住まいになられた経験があり、終の棲家は自分たちが考えた家をつくりたい、そういう家に住むことが夢だったそうです。
はじめてお会いしたとき息子ほど年の離れた私に、そのまっすぐな想いを伝えてくださいました。

Mさんご夫妻は偶然にも私の両親と同い年。私としても自分の両親の家を設計する・・に近い感情をもってこの仕事をお引き受けすることにしました。

20坪の土地に20坪の家を建てる今回の計画。決して広くない敷地を有効利用することはもちろんのこと、70代のご夫婦が2階建ての家に住むことへの設計上の配慮は当然主要なテーマとなりました。

一般論としてバリアフリーの考え方に従えば、平屋であったり、最低でもリビングは1階につくり段差をなくすことが正解ですが、この敷地は2階の陽当りが非常によい、また見通しがよく視界も開けていることから、あえて1階には寝室、2階にはリビングという逆の構成のプランとなりました。

そこで2階に上がる階段は通常よりも巾を広くとり、緩やかな勾配とすることで階段を上ることが苦にならないようにする配慮、しっかりと握れる手摺のデザイン、何よりも環境のよい2階で日常の時間を過ごすことが、暮らしに前向きなお二人にとって心理的な健康に大きく寄与することが単に一般論的な提案よりもずっと意味があることを、ご夫妻から教えていただいたような気がします。

お引渡しを迎えた日、これからまだまだ長生きしたいのでよろしくお願いします!
とまっすぐな気持ちを伝えてくださいました。
Mさん、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

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陽当りのよい2階リビング
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北側のハイサイドライトから光が差し込みます。
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既存の家屋に残っていた家族の歴史。新しい家にも引き継がれました。
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posted by Toki Tsuboi | 16:38 | 完成住宅事例 | comments(0) | - |
会津・喜多方の家
 昨年の暮れ、福島県喜多方市の家が完成しました。

祖父・祖母・父・母・息子さんご夫妻、お孫さんを含む、4世代8人が暮らす大家族の家です。

施主であるWさんご夫妻にはじめてお会いしたのは、今から約2年半前。ご実家である喜多方の家を建て直し、家族みんながお互いに支えあいながら暮らしたい、素朴でありながらも「私たち家族のための家」を設計してほしい。それを是非坪井さんにやっていただきたいのです・・。ゆっくりとした口調の中に、しっかりとした意思を含んだ、ご主人の厚い言葉を今でも覚えています。

遠く離れた私たちに設計のご依頼してくださったことはとても嬉しく、また同時に身の引き締まる思いもありました。ご夫婦の家族を思う気持ちに是非とも応えたい。慎重に、1つづつ条件をクリアにしながら、約1年をかけて設計をまとめていきました。

月に1回の打ち合わせは、とても和やかで、会津地方へ行く足はいつも軽く感じました。冬は豪雪となる喜多方市。冬の寒さや雪の感触など、東京に暮らす私にとって、予想をはるかに超えるものでした。寒冷地での設計の経験は過去にもあったので、現地の状況に詳しい施工店とも、情報交換を密にしながら、

建物の形状や屋根の形など、雪に対する考慮を最大の関心事としながら、目の前に広がる風景と向き合い、この場所にふさわしい佇まいをイメージしていきました。

屋根は緩勾配の大屋根とし、景色の先に見える山々の稜線と重なるようにイメージしました。また、雪かき作業を極力減らすべく、脇に流れる水路に向かって自然と雪を落とすように屋根方向を決めています。

内部はシンプルな間取りながら動線のバリエーションに富み、大人数でも機能的に暮らせるようにプランを工夫しています。冬は窓の開け閉めが極端に減ることで、換気の回数が減ることから、内部の仕上げは調湿性の高い自然素材を採用するなど、季節の温・湿度変化による空気環境にも配慮しています。

2年の歳月をこの計画に携わったことで、会津地方の豊かな四季の風景、豪雪の降る冬の厳しさ、その中で育まれた生活文化にも触れ、仕事ながら私にとっても大変貴重な経験となりました。

今年もまた、厳しい冬を迎えますが、新しくなった家でご家族が暖かく暮らしている様子を想像してみたりしています。Wさん、ありがとうございました。

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2階のリビング・ダイニング
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天井ルーバー(ツガ材)

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1階:畳リビング・ダイニング

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旧家の利便性を生かし、続き間として使える畳スペース


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posted by Toki Tsuboi | 10:00 | 完成住宅事例 | comments(0) | - |