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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
家路
 家に帰ることを「家路につく」という。

友人のオープンハウスにおじゃました帰りみち、

いろいろ思いをめぐらせながら、今歩いてきた道をゆっくりとふり返った。

私のオープンハウスの楽しみ方の1つにその家に着くまでの「道すがら」がある。

他の建築家が設計した家を拝見できるのはもちろん楽しみであるが、

その家に住む人がどのような町に暮らすのかにも興味がある。

建築家がその敷地にどのように向き合ったのか。

またその場所の空気をどのように受け止めてどのように消化したのか。

それは意識しなくとも、設計した建築家の肉体を通して

立ち上がった空間に密かに現れるのでないかと思う。

駅の改札をでたところからオープンハウスははじまっている。

商店街を歩きながらここで買い物したり・・この町での生活をイメージしてみる。

お会いしたことのないその家の住人のように。

先日行ったオープンハウスはそのような意味でもとても楽しかった。

駅を降りてから、大学のある通りを抜け、とても雰囲気のある古いマンション群の門をくぐると

鬱蒼とした緑が見える中庭に出る。時間の流れ方が違う別世界に出会う。

まるで「千と千尋の神隠し」のオプニングのよう。空気の質感が変わり、

一瞬にしてタイムスリップでもしたような、そんな不思議な雰囲気に囚われる。

さらに、古い学校の校舎にでも迷い込んだかのような、細い渡り廊下に似た空間を

くぐりぬけ、目指す5号館にたどり着く。時間にしてほんの数分程度のことではあるが、

こどものころに自分だけが知っている抜け道を思わせるような空間だった。

この道を歩くことでたどり着ける空間。こんな家路に憧れる。

はじめてやってきたのに、何となく頷けるような場所。

外からの雰囲気が住宅の内部まで違和感なく繋がっていく。

私が設計した家にもそんな空気が流れていたらと、つい想像してしまうのだ。




posted by Toki Tsuboi | 20:17 | 建築のこと | comments(0) | - |
しゃべりました。
 今日は藤沢で「セミナー講師」をさせていただきました。
ひとりでたっぷり1時間30分。 いや〜今日はよくしゃべりました(笑)

パワーポイントで資料を整理して、前日は寝る前にどのように話をすすめるかイメージトレーニング。
やはりアガってしまうかな・・と少し心配もしましたが、はじまってしまえばわりと落ち着いて淡々とお話することができたのでひと安心。(笑)ふー

今日お話したのは「建築家の考える耐震&リフォーム」について。

この手の話は専門的でDEEPな世界に入りがちなので、どれだけわかりやく、また疲れないで聞いていただけるかが重要なポイントになります。資料もいろいろと策を講じてまとめた結果はまずまず。手前味噌ですが、わかりやすくておもしろいお話だったと評価のお言葉をいただきました。聞きに来ていただいた方々、本当にありがとうございました。

私も今回のセミナーを担当させていただいたことで、耐震基準や現行法を改めて学び直し、自分なりの耐震化への思いや考えをまとめることができたのは、今後にとってよい経験になった思います。

日本では約1000万戸以上の住宅が耐震不足という状況です。既存住宅のストックの仕方についてもこれから盛んな議論や研究、また現場での経験が必要になります。新築のみならず、リフォーム・リノベーションなど古い住宅を直して使うという選択肢がこれからますます増えていくことでしょう。

この先10年、単なる「耐震補強」にとどまらない、住宅のロングライフに向けた発想で取り組んでいかなければならない大きな課題。建築家として、自分なりの考えをきちんと持つことの大切さを改めて感じた1日でした。




posted by Toki Tsuboi | 20:10 | 建築のこと | comments(0) | - |
リフォーム見学

 目黒の緑深い森の中にたたずむ築40年のマンション。
友人の建築家の谷山夫妻のオープンハウスにおじゃましました。

夏にお誘いをいただいた「木蓮の家」に続き
谷山さんの設計した住宅を拝見するのはこれで2件目。

コンクリートで造られたマンションの1室を全面改装した今回の計画。
マンションには共用部という場所があり、玄関ドアやアルミサッシなどがそれにあたります。

全面改装といっても、そこには手がつけられないのは致し方ないところですが、
サッシの内側に製作建具を取り付けたり、ブラインドなどの表層部品をうまく使うことで
内部のインテリアを上質で統一感のある空間にまとめられています。

マンションは構造的な事情から、決まった方向にしか窓をとることができませんが、
風を通すために取り付けられた天井付近の通風扉や、室内の光の反射率をあげるために
内装を白く反射しやすい材料を選定するなどいろいろな工夫がされています。

リフォームは建築家のアイデア次第で劇的に空間が変化します。
今日は同じマンションに住む方々が見学に来られていましたが、
そのあまりの変わりように本当に驚かれていました。
リフォームでもこんなにいい空間が造れる!きっとそう思われたことでしょう。

居心地のよい空間に、私たちもついつい長居をしてしまいました。
谷山さんありがとうございました。

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玄関ドアの内側に取り付けられた木製引戸。
格子の枡の中は網戸が仕込まれているので、閉めていても風がよく入ります。

posted by Toki Tsuboi | 18:12 | 建築のこと | comments(0) | - |
セミナー準備中

今週末、お客さん向けのセミナーの講師をすることになりました。お話する内容にあわせ、只今資料を整理中です。今回のお題は「建築家が考える耐震&デザインリフォーム」。この夏に取得した耐震プランナーの資格が早速役に立ちそうです。パワーポイントでの資料づくりも時間がかかりますか、自分の考えを整理するためにはとてもよい機会です。聞きに来られた方々の疑問に応えるのはもちろんのこと、ここに来て本当によかった!と思っていただけるように、内容の濃いレクチャーにしたいと思っています。

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木造在来工法 耐震+デザインリフォーム Y邸(2010)

posted by Toki Tsuboi | 20:04 | 仕事のこと | comments(0) | - |
現地調査へ
東京都北区で住宅建て替えのご相談。
ご相談いただいたSさんのお宅に現地調査に伺いました。

事前の役所の調査でわかってはいたものの、現地を見てあらためてびっくり。
道巾がとても狭い・・。お隣もギリギリまで建物が建っている超住宅密集地帯。
建築するのにはかなり苦労しそうな敷地ですが、そこはがんばり甲斐のあるところ。
越えなければならないハードルが高いほど、建築家は燃えるのです(笑)

どんな設計提案ができるか今から楽しみです。

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道幅2mの超住宅密集地です。
posted by Toki Tsuboi | 09:03 | 設計進行中 | comments(0) | - |
木の家・M邸
 埼玉県羽生市で進行中のM邸の基本設計が完了しました。
来春の竣工にむけてもろもろ準備をすすめています。

奥様のご実家に2世帯住宅をつくるプロジェクト。最近、親と同居する2世帯住宅の設計依頼が多くなってきました。35坪という2世帯では決して大きくない家ですが、平屋のようなゆったりとした配置計画や、広い屋根面、ウッドデッキのある中庭を設けるなど視覚的な広がりを感じられる空間となっています。親と同居する生活への配慮と検討を重ね、コンパクトながらも機能的な2世帯住宅になりました。

また、このプロジェクトは長野県産の木材を使う家づくり運動を推進するもので、外国からの輸入材木に頼らず、日本の木を使って家を建てることに取り組んでいます。自国の資源を無駄なく使うことで、輸送エネルギーの削減や、日本の森を守ることに貢献します。Mさんもそのような考え方に賛同していただき、今回の住宅には構造材や仕上材にも国産木材をふんだんに使用しています。外壁には信州カラマツ板。バルコニー、ウッドデッキ、ウッドルーバーなどたくさんの「木」をデザインの中心に据えました。

この住宅は来春に完成予定です。
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posted by Toki Tsuboi | 20:02 | 設計進行中 | comments(0) | - |
バルコニーができました。
 以前このブログで書いたバルコニーの記事

いろいろ検討してこんなバルコニーができました!建築家のSさんのアドバイスにも感謝です。

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バルコニーの見上げ。 手摺は30×60の杉ルーバー


posted by Toki Tsuboi | 19:11 | 現場のこと | comments(0) | - |