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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
熱い現場

現場で働く人はみな熱い。

毎日新しいものが生まれてくる熱気のようなものが現場にはいつも充満している。
現場に行くとそれを肌で感じることができるので、私は現場の空気が好きである。

建築は昔からずっと手づくりだった。21世紀になった今でもそれほど変わってはいない。最近はプレハブ式のハウスメーカーもあるが、木造にしろコンクリート造にしろ、世の中の大半の建築はいまだに人の手(ローテク)によってつくられている。それが建築のよさであり、それを支えているのは現場の人たちの熱いモチベーションによるものだ。

仕事がら、建設会社や工務店の社長によくお会いする。偏見もあるかもしれないけど建設業のトップになる人には熱い人が多い。名刺交換をしながら昔はさぞかしやんちゃだったんだろうなあ・・と思わず想像してしまうような人も。上がそうだと部下の方々もやはりその兆候があるような気がする(笑)

現場で働く職人さんの中には気性の荒い人もいる。現場をひとつに束ねるのは大変な労力だ。作業中はいろいろと予期せぬ問題も発生する。近隣からのクレームや、コワイ人の理不尽なイチャモンなど・・。そういう騒動をうまくおさめることも監督さんの力量にかかっている。現場の仕事って本当に大変です。

現場の責任者は施主や設計者の意図を汲み、コストや工期を管理しながら大勢の職人を束ね、夜遅くまで図面を描き、朝は誰よりも早くから現場に乗り込んで現場の安全を確認する。そういう人たちの弛まぬ努力があって建築は無事に完成する。

不思議なことに、建築が出来上がると褒められるのはまず設計者だ。でも本当に褒められるべきはそれをつくり上げた現場の人たちの力だ。設計も確かに重要だが、それをつくり上げた人たちの努力の結晶が建築の一番の価値ではないかと思う。

誤解を恐れずに言えば設計者だって現場の一員。机に向かっているだけではこの仕事は勤まらない。多くの人たちとモノづくりの喜びを分かち合える仕事はとても尊い。そしてそこに集まる人々の人もみな厚いように思う。


posted by Toki Tsuboi | 10:56 | 現場のこと | comments(0) | - |
ものづくりの理屈
 いいものに理屈はいらない・・。そんな言葉を聞いたことがある。

いいものはいい。そう素直に感じられるようなデザインができたらすばらしいと思う。

でも自分の仕事の中で、デザインを考えるときには必ず理由が存在する。

なぜそうしたのか、またはなぜそういうデザインが必要なのか。

私の考えるデザインとは場所と人を結ぶ「生きた環境」をつくること。

より快適に、より自然に、より美しい住まいを目指すこと。

とてもシンプルだけど、いつもそこが私の原点。

目指すものが漠然とした雲をつかむようなことだから、

1つ結論を出すときは、何となく・・というような曖昧な判断はしないことにしている。

すべてにとは言わないが、必ず問いがあって応えがある。

結論づけることで野暮になることもあるかもしれないし、すべてが白黒分けられるとは限らない。

でもそこは敢えて、自分の言葉にして表現してみることが大切だと思う。

表現は人の評価や理解を得てこそはじめて価値を得られる。

特に建築の設計は、まだない空間のイメージを施主と共有し、生活の未来を予測しながら行っていく。

そうであれば何となく・・という曖昧な憶測ですすむことや、すぐビジュアルのイメージに走るのは正しくない。

空間に多くの含みを持たせることも、1つひとつの理由を積み重ねた結果だ。

言葉を尽くすことは決して縛りをつくることではないし、また型にはめることでもない。

自らの想像力をより強くするために、そしてその想いを人の心に届けるために。

誠実に言葉を尽くしたとき、言葉自身は消えてなくなり

理屈のいらない表現が自然と現れてくれるような気がする。

今日はそんなコトをつらつらと考えた1日でした。



posted by Toki Tsuboi | 21:06 | デザインの手法 | comments(0) | - |
プレゼンテーション
 世田谷Y様邸の初回のプレゼンテーションに行ってきました。

ヒヤリングを開始してから3週間。敷地の調査や法規の確認、そしていただいたご要望の内容をもとに今日は最初のご提案です。

私たちの事務所ではご依頼をいただいてから最初のプレゼンまで約3週間〜1ヶ月いただきます。ハウスメーカーなどに比べて多少時間をいただくことになりますが、自信をもっておすすめできるプランをご提案するためにはどうしても必要な時間です。その分ご要望と予算から可能なことをあらゆる角度から検討し、じっくりと案を考えることができます。

設計条件やご要望をカタチにすることは当たり前として、そこからさまざまな可能性を検討しながら、その場所にあった環境を読み解き、施主の暮らしにフィットした住宅を施主と一緒に目指していくことが私たちのような業種を利用していただく最大のメリットだと言えます。

そうであるがゆえに、施主の期待が大きいことは必然です。ありがたくもその期待に応えるべく、今日は3週間がんばった成果をお見せする日。はたして喜んでもらえるかどうか・・やはりこればかりは何度経験しても緊張します^^;。

プレゼンの資料をもって先方のお宅へと伺います。
ご家族も全員おそろいでテーブルにつくなり皆さんのワクワク感が伝わってきます。 
さて、どんな案が出来上がったのでしょう。模型のハコを静かに開きます。

模型を取り出すとご家族から歓声が・・。みなさん揃っていいリアクションをありがとうございます(笑)
柔らかな笑みを浮かべたお施主さんの顔を見るとこちらも胸がすく思いがします。

模型を見たご主人からうれしい一言。「子どものころに見ていたら私こういう仕事を目指していたかもしれませんね〜♪」
その後も終始和やかな雰囲気で笑顔のたえない打ち合わせになりました。

まずは第一関門突破です。

Y邸
世田谷Y邸 2世帯/木造3階建てです。

posted by Toki Tsuboi | 12:26 | デザインの手法 | comments(2) | - |
新年度スタート
 怒涛のように3月が終わった・・。

今日から4月の新年度。桜もようやく咲きはじめ、最近花見のお誘いも多くなってきた。

3月は毎週のようにお施主さんとの打ち合わせ。

一日に2組の打ち合わせをこなした週もあって、なかなかハードなスケジュールだった。

一週間分の作業をこなし、週末にお施主さんと会って設計内容を詰めていく。

そしてまた次の週の打ち合わせに向けての作業をこなす・・。

その合間に建築家無料相談会に出席するなど、とにかく人と合うことが多い月だった。

その甲斐もあってか春からは新しい仕事にも恵まれ、新年度からいいスタートを切ることが出来そうな予感。

今週末は世田谷で新しい計画のプレゼンテーション。

ウチで初めての2世帯+アルファαの住宅。

一緒に暮らす家族のことを一番に考えた家づくり。

家族が多いのは今どきとても幸せなことではないだろうか。

ご家族みんなが楽しく暮らせる家を私なりに一生懸命考えてみようと思う。


posted by Toki Tsuboi | 20:25 | 日々のこと | comments(2) | - |