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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
友人の仕事

 友人の建築家、山中祐一郎さんのオープンハウスに行ってきました。

彼と出会ったのは今から14年前のこと。私は学校を卒業し、ある建築家の門をたたいて仕事を手伝わせてもらっていた頃、時を同じくして事務所に入所してきたのが祐一郎さんだった。

彼は留学先のイギリスから帰国してすぐに事務所に入所し、私とは年も近く、彼の気さくな人柄もあって意気投合。一緒に仕事をした時間は短かったけれども、彼とはいろいろな話をした記憶がある。

今ではそれぞれ自分の事務所を構え、がんばっている様子を見るたびに勇気をもらうことも多い。
今回の住宅を見て、彼にとっての14年はとても濃密な時間だったことが伺える。

特筆すべきはリビングの空間を構成する細く群れをなす構造体だ。祐一郎さん言わく「交差連子構造」というらしい。ベイマツを細く裂いたものを連続して組み合わせたもので、家具のような繊細さと面としてのダイナミックな存在感が絶妙なバランスをつくりだしている。

彼はこれをもう何年も前から家具などで検討を重ね、今回はじめて建築の空間として実現した。細部のディテールにもよく検討した痕跡が見える。彼独自の建築観やスケール感が空間全体を包み込んでいるように思えた。

豊かな想像力と地道な研究が実を結んだすばらしい仕事。
竣工おめでとうございます。


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posted by Toki Tsuboi | 20:00 | 建築のこと | comments(0) | - |
インフォメーション
私たちが所属している北欧建築・デザイン協会にて定例講演会を行ないます。
昨年は建築家の内藤廣氏をお迎えし、大変な反響をいただきました。

今回は建築家であり、九州産業大学教授の小泉隆氏をお招きします。
昨年出版された著書「フィンランドの光と旅 北欧建築探訪」の売れ行きも大変好調です。
 
北欧の建築やデザインにご興味がある方はもちろん小泉さんの著書をご覧になった方にとっては
とても貴重な機会になりますので皆様のご参加をお待ちしております!


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北欧建築・デザイン協会定例講演会
小泉隆 講演会 「フィンランド 光の空間」

講師:小泉隆(建築家・九州産業大学工学部建築学科教授)
テーマ:教会建築を中心に、レイヴィスカ、アールトらの光の空間を紹介

日時:2010年3月26日(金)18:30〜20:30
受付:18:00〜 ※受付が混み合いますので,お早めにお越し下さい.
会場:東京大学弥生講堂アネックス・セイホクギャラリー
(東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内)

交通:南北線「東大前」駅下車 徒歩1分/千代田線「根津」駅下車 徒歩8分

定員:80名 (当日先着順)
※事前の申し込みは必要ありません.当日直接会場にお越し下さい.
※満席になった場合は,立ち見となることがございます.
参加費:一般2000円,学生1000円 
(SADI一般会員1000円,学生会員500円)

小泉隆講演会


posted by Toki Tsuboi | 12:12 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
完成Oさんの家

 2月の末に、千葉県で進行していたOさんの家が完成しました。外構工事はまだ少し残っているものの、今日は引渡し前の現場検査の日。施主であるOさんとご家族、工事を担当していただいたハヤシ工務店の方々とともに私たちも検査に立ち合わせていただきました。

都内で打ち合わせをしていた関係で、私たちは少し遅れて現場に到着。ご夫婦と2人の娘さん、近くにお住まいのお母様があたたかく迎えてくださいました。

中に入って建物内部をチェックします。工事担当の平野さんもいくぶん緊張したご様子・・(笑)内部空間の仕上がりや設備の動作など申し分ない完成度。さすがハヤシ工務店さん。担当の平野さんをはじめ各職人の方々、見えないところまで含めていい仕事をしてくださいました。

社長のハヤシさんは昔のやんちゃぶりを感じさせる強面なのですが(笑)お会いするととても物腰のやわらかい頼りがいのある方。そのギャップのあるすがすがしいお人柄がいい監督さんや職人さんを育てる秘訣なのだろうと私は勝手に想像しています。(笑)

施主のOさんご家族も出来上がった家をご覧になってとても喜んでおられました。Oさんおめでとうございます。完成した家の前で関係者みんなで記念撮影。帰り際にご家族がみんなで手を振って私たちを見送ってくだいました。こういう日を迎えるたびに、この仕事をしていてよかったと思います。

この気持ちを明日への活力にしたいと思います。

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完成した家の前でみんな記念撮影。

posted by Toki Tsuboi | 12:33 | 完成住宅事例 | comments(2) | - |
雪の裏磐梯へ
 少し前の話しになりますが、冬の裏磐梯へ行ってきました。

私たちが所属しているSADI北欧建築・デザイン協会の企画で冬の裏磐梯に行こうということになりました。当協会の理事であり建築家の益子義弘氏が設計したホテルが昨年裏磐梯に完成し、みんなでそこに泊まりに行こうというすばらしい企画を先生自らが立ち上げてくださいました。

益子先生は私たちが尊敬する建築家であり、先生が設計した空間をぜひ一度見てみたいと思っていた私たちにとってこの機会は願ってもないものでした。会員として声をかけていただき、夫婦で迷わず参加を表明。ホテルはもともと裏磐梯の国立公園内にあった宿泊施設をリノベーションによって再生させたもの。新しくなった施設は「ホテリ・アアルト」として生まれ変わりました。

「アアルト」はフィンランド語で「波」を表します。ホテルのオーナーがフィンランド語のその美しい言葉を気に入り、ホテルの名前にされたのだそうです。北の湖にゆらめく小さな波・・。広大な大地の静けさ。ホテルに向かう途中で見た猪苗代湖の風景がその言葉の由来を彷彿とさせます。

益子先生と奥様をはじめSADIの理事や会員など約20名でホテルに到着。エントランスから中に入ると、濃密な空間と親密な空気が私たちを迎え入れてくれました。このホテルは1つづつの部屋の間取りが違います。今日は協会で貸切なので、それぞれのお部屋を見学させてもらうことができました。(益子先生の解説付きで!)

宿泊する人が心からリラックスできるように設計されたお部屋の数々。北欧の名作家具や照明がさりげなく空間を演出しています。そこには派手な豪華さや行き過ぎたサービスではなく、静かで上質な空間と美しい自然、そして心がこもった「おもてなし」がありました。

一人ひとりの個性が皆違うように、部屋もそれぞれに違った趣があります。それぞれにある豊かな空間は静かな波にように心を癒してくれるのでしょう。その夜は皆でおいしい料理とお酒を楽しみながら、とても贅沢な時間を過ごすことができました。

泊まった感想として、恋人や友人よりもいつか親を連れてきたい・・。そんなことを思わせてくれるホテルでした。本物の贅沢とは感謝の心を持たせてくれるものなのかもしれません。ここに来てそんなことを思いました。親孝行したい方、是非オススメしたいホテルです。


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posted by Toki Tsuboi | 18:40 | 建築のこと | comments(0) | - |