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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
高台に建つ家が完成しました
3/29(日)横浜の高台に建つ家が竣工しました。

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  撮影:坪井当貴


posted by Toki Tsuboi | 10:22 | 完成住宅事例 | comments(0) | - |
残る仕事、残す仕事
先日、リベロホームの井出社長とこんな話をした。井出さんとは年齢が近いこともあって出張したときにはよくいろいろな話をする。お互いのもっている仕事観や、これからの目標などを語り合うのはとても楽しい時間だ。仕事だけれど、仕事を超えたおつきあい。私にとって井出さんとはそういう人である。

昨年amonaを発表してから受注件数はまずまずだ。リベロホームの看板住宅としてこれからの展開に期待したい。井出さんはこの家の企画を通して、いろいろな夢をお持ちだ。その夢の内容を聞いているだけでもなかなか楽しい。

彼は昔ハウスメーカーの営業をされていた時期がある。井出さん曰くそのころの経験は今の仕事に役にたっていると思うが、当時は自分が本当に売りたいと思うものとは別次元で仕事をこなさなければならなかったそうだ。社会の中で仕事をすることとはそういうものなのだろう。

それゆえ今はamonaの企画を現実のものとし、これからの時代に、また住む人にとって何が必要なのかを本気で考えて住宅を創っていくことに彼は手応えを感じているという。少し前まで業界では家は30年程度で建て替えるのが当たり前とされていたが、最近は100年構造だとか、200年住宅だとかという言葉だけが市場で一人歩きを始めている。

井出さんが言うには世代が変わってもこの家に住み続けたいと思わなければ家も街も残ってはいかないのだという。言葉や数字上での構造強度や性能表示はただハードの目標にしかすぎない。本当の意味で残るものは住まい手や地域の人たちが次の世代に残したいと思えることが一番重要なポイントなのだ。

それは文化財的な残し方ではなく、地域の生活に密着しこの地域ならではの家づくりができるかどうかにかかっている。彼はそういう家づくりをamonaを通してやっていきたいのだと言う。この企画開発に関わった私にとってこんなに励みになる言葉はない。

将来私たちがこの世からいなくなるころ、amonaは何棟ぐらいこの富士吉田に建っているのだろう・・そして次の世代はそれらをリフォームしたりしてずっと住み続けているのかなあ・・と二人で他愛のない冗談を言っていた。

3/23リベロホームの井出さんのブログが開設しました。詳しくはコチラへ↓
天然スタイルの家 amonaスタイル
勝又監督のつぶやき日記はコチラ


posted by Toki Tsuboi | 20:30 | デザインの手法 | comments(0) | - |
オープンハウス終了
横浜の高台に建つ家は3/22(日)に無事オープンハウスが終了しました。
あいにく天候が悪く、足元が悪い中のオープンハウスとなりましたが、当日は多数の方にお越しいただき賑やかなオープンハウスとなりました。

オープンハウスは建て主さまのご厚意により、完成した住宅を一般公開できる唯一の日です。私たちに設計依頼を検討されているお客様や、仕事関係や友人、日ごろお世話になっている方々をお招きして仕事の成果をみなさんに見ていただく機会となります。

完成した家はここに住む施主のために私たちがオリジナルで設計した住宅ですが、これから私たちと家づくりをしたいと思ってくださる方にとっては一足先に完成した住宅としてとても興味があるようです。「この家の施主さんは私たちの先輩になるのですね」と笑顔で話されていたことがとても印象的でした。

学生時代から付き合いのある友人たちも顔を出してくれて、久しぶりの再会となりました。それぞれ近況を報告しながらなにやら同窓会のような雰囲気に。オープンハウス終了後は渋谷の酒場にて文字通りの同窓会で盛り上がりました。

来ていただいた方にはそれぞれ感想や過分なお言葉もいただき、私たちにとって大変有意義な一日となりました。ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。そしてなによりこの住宅の施主であるKご夫妻のあたたかいお心遣いに心より感謝したいと思います。

完成した住宅の写真はまた後日このホームページ上にて公開しますのでどうぞお楽しみに。


posted by Toki Tsuboi | 19:37 | 仕事のこと | comments(0) | - |
光を感じる空間
横浜で進行していた住宅が完成を迎えます。

現場1現場2
現場3現場4

明日3/22はオープンハウスが開催されます。

設計 坪井当貴建築設計事務所  担当:坪井当貴+坪井一代
施工 株式会社栄港建設      担当:林 辰彦

posted by Toki Tsuboi | 20:43 | 現場のこと | comments(0) | - |
甲府S邸の現場へ
山梨で展開している天然スタイルの家AMONAは現在数件の物件が同時進行中。昨年暮れから工事が始まった甲府のS邸は4月の上旬に完成に向けて現場は佳境に入っています。今日はAMONAで新築を希望されているお客様との打ち合わせの合間にS邸の現場に行ってきました。

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内部はほぼ土壁が塗りおわり、各部屋の雰囲気もだいぶわかるようになりました。この土壁は生の石灰を使った天然素材です。

S邸1

外壁にはレッドシダーの板が張られ、こげ茶色の色がつきました。白の吹きつけとのコントラストがなかなかいい表情です。この家は建て替えだったこともあり、旧家の持っていた雰囲気を継承するため、あえてオーソドックスな形でデザインしています。


違いを強調するデザイン、周囲と調和するデザイン、デザインの方法にもいろいろありますが、建物がまわりの風景の一部になることを意識したとき、おのずと形が見えてきます。家づくりは建物をつくるたけでなく、その土地や街の風景をもつくっている。そう思ってデザインすることも私たちの大切な仕事なのです。

posted by Toki Tsuboi | 19:51 | 現場のこと | comments(0) | - |
講演会が無事終了!
先週末3/14(土)に東京大学にて北欧建築デザイン協会(SADI)の25周年記念講演会が行なわれました。講師は建築家の内藤廣氏。この講演会は事前申し込み制でしたが、予想をはるかに上回る申し込みがあり当選した方のみの貴重な講演会となりました。

私たちは北欧建築デザイン協会(SADI)の会員であるとともに、この講演会の実行委員として数ヶ月前からいろいろ準備をすすめてきました。当日は会場の準備や受付業務などの裏方作業に専念し、講演会を無事に終了することができました。

本題の内藤さんの講演については裏方作業にまわっていたので(泣)私はあまり聴けなかったのですが、部分的に人から聞いた話によると講演内容は大変興味深いものだったようです。

今は亡き北欧フィンランドの建築家アルヴァ・アアルトに焦点をあて、内藤さんが北欧を訪れ、アアルトの建築から感じ取ったものをご自身の仕事に生かされているというお話をしていただきました。内藤さんの言葉を引用すれば「人は行き詰まると北を目指す」のだそうです。

内藤さんがアアルトから感じたものは「スペースの創造」だという。それは内に対してだけでなく、フィンランドの厳しい自然という「外部」に捨て身でつながってゆく空間(スペース)の創造だった。自分の殻に閉じこもるのではなく、あらゆる意味で捨て身で外部の世界へとつながろうとしたアアルトの意志。

内藤さんの語り口はとても自然だ。専門家としてあたりさわりのないことを難解な言葉を使って説明する人が多い世の中で、核心をだれにでもわかるように話し、だれもが今考えなければならない問題から目を背けず自らの仕事をとおして時代に正面から向き合おうとする姿勢には確かな説得力がある。それゆえに今の時代、内藤さんの話に共感する方がとても多いのではないだろうか。

講演会終了後は理事や会員で打ち上げを行ないました。このような仕事以外のボランティア活動はいろいろな方にお会いできて見識が広げることができたし、そして何より企画自体が楽しかった。これからもこういう活動には楽しみながら積極的に参加していきたいと思います。


講演会
弥生講堂の定員300名は満員です!
写真:SADIホームページより


posted by Toki Tsuboi | 18:38 | 建築のこと | comments(0) | - |
年齢
突然ですが、この春私は37才になります。ふと思うと30代半ばというのは独特である。なぜ独特なのかといえば・・オジサンなのか若モノなのか、毎日その境を行ったり来たりするのがこの年齢の特徴だ。見た目も人によって本当に違いが出る。

一般論として37才はそろそろ中年と言われる年だ。本人の自覚は乏しくとも顔にはシワが増えはじめ、白髪もそこそこ生えてくる。成人病になりやすいのもこの時期だ。物理的な身体としても決して若いとは言いがたい。スポーツ選手であれば引退している人も多いし現役であっても大ベテラン。伝説のひとつやふたつは築いている。

会社の中で37才と言えばそろそろ管理職に就く人もいる。実務レベルでは中心的な役割を担う年齢であるし、家庭においても夫としてまた父として、責任のある立場になっている人も多い。

しかし建築設計の業界では37才というのは若手と呼ばれる。これもまた不思議な感覚だ。現場の職人さんと話しをすると、37?若いね〜などとよく言われる。言葉ととおりに受け取れば私はまだまだ若モノということらしい。

精神年齢で言えば、70歳を超えても新しいことに挑戦する志を持った人もいれば、10代で自分の限界を決めてしまう人もいる。そういう意味では年齢で人の何かを判断しようとすることはあまり意味がないようにも思う。

ただ心と身体の年齢がうまく一致する時期というのは実は30代〜40代ではないかと思う。よく言う「経験の中で培われた知恵」というものは30代の経験に由来するものが多いと聞く。そう考えると肉体と精神のバランスがうまくととりやすい30代はもしかしたら一番おもしろい時期かもしれない。若モノでもなく、オジサンでもない独特な年齢。そう思うとこの30代を大いに楽しみたいと思う。

posted by Toki Tsuboi | 18:30 | 日々のこと | comments(0) | - |
オープンハウス開催のお知らせ
このたび当事務所が設計・監理をさせていただいた住宅が竣工を迎えることとなりました。建主さまのご厚意により、1日だけの完成見学会を開催させていただきます。
敷地は見晴らしの良い横浜らしい高台にあり、その遠くまで見える景色を生かして2階にリビングを計画しました。若いご夫婦の共通のご趣味であるホームシアターと景色を楽しむためにあけられた大きな窓がこの家の最大の特徴です。どこよりも少しだけ「自分だけの空」を感じられる住宅ができました。

K邸

日時:平成21年3月22日(日)11:00〜17:00
場所:横浜市港北区
規模:木造2階建て(30坪)
設計:坪井当貴建築設計事務所
施工:株式会社栄港建設

ご希望の方はお名前、連絡先を明記の上,下記のアドレスまでお申し込みください。
こちらより案内図をお送りいたします。
申し込み先 home@tsuboi-archi.com 坪井まで

※お車でお越しの場合は駐車場の用意はございません。
また小さなお子様連れのお客様は入場をご遠慮いただいておりますので予めご了承ください。


posted by Toki Tsuboi | 20:41 | 仕事のこと | comments(4) | - |
日本の木
最近外出することが多くマスクが手放せない。今年は2月初めごろからかなりの杉花粉が飛んでいる。去年は軽かったから少しは楽だったが、今年のはかなり重そうだ。毎年杉花粉が飛ぶ季節になるといつも日本の杉のことがアタマをよぎる。

日本の杉は戦後に大量に人工植林され、今は大変な数が成長している。国産の木材は東南アジアや北米に比べて輸入コストを入れてもかなり高い。それゆえ将来使うために植えたはずの国産の杉はほとんど余ってしまい、使い道のない杉林が手付かずの状態で放置されている。

このような人工森林を手入れしないで放っておくと、健康な木が育たないばかりか、痩せた木ばかりが山を覆いつくし日本の豊かな木の文化は廃れていってしまう。更には鬱蒼とした森林には土に太陽の光が当たらず、雑草が育成しないことから土がむき出しのままとなってしまい、集中豪雨時には土壌が押し流されて人々の生活をも脅かす危険もある。

日本の木を使わなければ、日本の山が危ない。これは意外にも一般にはあまり知られていない事実だ。地産地消。本来そうであることが望ましいが、海外から安く安定した材料を大量に輸入することを選んだ日本は、自らの国の木材を使うシステムを育てることをしなかった。気がついたら国産モノは輸入に比べて高くて買えないという結果を生み、食料品なども含め同じ問題が発生している。

住宅1件設計すると、木材などでMADEINJAPANの材料は本当に少ない。もちろん設備機械は日本製が多いが、構造材や家具に使われる木材などのほとんどは外国からの輸入材だ。東南アジアなどで無計画に森林伐採された木材の多くは日本への輸出向けであり、それによる環境破壊はとてつもなく大きい。日本人の多くは私も含めてその現実をあまり知らない。

建築や住宅の産業に関わるものの一人として、この状況に対して何かよいアプローチがないかということは考えなければいけないテーマだと思う。日本の木をうまく使っていく住宅産業のありかた。それを解決すれば、私の花粉症もきっと解決するに違いない。

私は今、国産材を使う家づくりのプロジェクトに関わっている。このプロジェクトは今の日本の木や山に対して何かしら貢献できるヒントがあるように感じている。プロジェクトの詳細はまたの機会に。仕事を通してこういう問題に向き合うこともやはり大切なことだと思う。


posted by Toki Tsuboi | 20:27 | デザインの手法 | comments(0) | - |
本棚整理
先日久しぶりに本棚を整理した。この仕事をしているととにかく書籍資料が多くなる。定期的に整理しないと本棚に資料が入り切らない。メーカーのカタログだけでも膨大な量だ。

一軒の家を設計するためには基礎の土台からコンセント1つにいたるまで、何かとカタログの資料が必要になる。しかも一般的な製品カタログと専門家向けの資料が2冊に分かれているなんていうものも少なくない。

それぞれA4サイズで5センチくらいの厚さがあるから、本棚もすぐに埋まってしまう。その数は数百冊に及ぶ。しかも毎年新しいカタログが出ることもあって、それをすべて交換することなど現実的には不可能だ。

もちろん本棚の中にあるのはカタログだけではない。仕事がら建築の書籍や貴重な技術資料などもたくさんある。建築の専門書籍は一般的には高価なものが多く、学生時代からアルバイトしたお金で少しずつ買い溜めてきた資料もある。

本棚を整理するとき、今の自分にとってそれが全て必要な本かどうかいつも向き合うことになる。自分自身を客観的に見て、長いこと開かなかった資料は処分するという勇気も時には必要だと思う。何事も10年以上やっていると、使うもの、使わないものの差がはっきりしてくる。というより自分で選んで使うものが決まってくると言ったほうが自然だ。

そういうものをストックして溜めていき、使わない資料は後ろ髪を引かれるけれど思い切って処分するほうがよい。自分にとっては必要ないが、その資料を必要とする人の手に渡ったほうが本にとっても幸せだ。

本棚を整理すると自分のアタマも整理される。ついでに今考えていることも整理される。そのために本棚の整理はなかなか有効な手法のような気がしている。

本棚の中身を見るとその人の考えていることがよくわかる。本棚はその人の思考の鏡のようなものかもしれない。だから本棚を整理することは自分自身の思考を整理することにもつながる。

整理したあとは新しい本を迎え入れるための隙間をいつも少しだけ用意しておく。自分の思考を新陳代謝させるためにはほどよい整理と、それによって生まれる余白の部分が適当にあるのが良いような気がする。何事も目一杯に詰め込まず、腹八部程度が丁度良い。

posted by Toki Tsuboi | 20:33 | 日々のこと | comments(0) | - |