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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
夏の祭 阿波踊り
今年もこの季節がやってきました。8月25、26日東京高円寺の阿波踊り大会。基本的にお祭りは大好きな性分なので毎年見に行ってます。
毎年の夏をしめくくる大きな祭りで、これに行くと「あー今年も夏を満喫した」という気持ちになります。

阿波踊りは徳島の大会がなんといっても本場ですが、高円寺の阿波踊りも関東では最も大きな規模のもので、毎年○万人の人々が見にやってきます。
阿波踊りの楽しみ方はもちろん見ていてもとても楽しいですが、実は踊ってるほうが100倍は楽しめます。見に行くと思わず身体が動く・・。(行ってみるとその感覚は理解していただけると思います。)

数年前、東京神楽坂の阿波踊り大会(これも毎年やってます)に参加し、踊っていたことがあります。当時勤めていた設計事務所は「グループ会社の人間」+「どこから来たのかよくわからない人」を集めて「連」を結成し、毎年50〜70人の団体として踊りに参加していました。そのグループ会社に就職した私は業務の一環として半ば強制的に参加させられていたのですが、参加してみると、肉体的には相当キツイですが、(2日目は足はガクガク・・)とても楽しい経験でした。社長は「商店街でこんな楽しいコトやってるのに仕事なんかやってる場合か!」と言わんばかりに目が血走っていて、毎年大会が近づくとあれこれ思考を巡らし、他の連にはないような独創的な踊りを考えては、「ユニーク賞」の常連としてその名を轟かせていました。

集まった人たちは普段いろいろな肩書きを持っていても、踊りが始まればタダの踊り好きな人に変身します。いつかの大会では、「騎馬戦のようなフォーメーションをつくって踊る」という突拍子もない案を社長が考案し、私が上に乗って掛け声をかける役になったことがあります。下で一生懸命支えてくれたオジサンは「重いなー」といいながら、よくがんばってくれました。「オジサン大丈夫かー?」とか言っていましたが、どこかの大きな会社の社長だと知ったのは、祭りが終わってずいぶん経ってからのことでした。(俗に言う後の祭りというやつです。)

祭りは2日間あって、初日の夜は踊りが終わってから朝までお酒を飲みます。みなさんかなりハイペースでついていけない感じですが、つられて朝まで付き合う。2日目は始まる前からみなさん飲んでいるので、2日目のほうが盛り上がる。アドレナリンが出ているせいか筋肉痛にもかかわらず、身体はよく動きます。2日目が終わってからも皆さんまたよく飲む。翌日は疲労で仕事どころではない。その次の日も2日酔い(4日酔い?)で使い物にならないので、その週はみんなテンションが下がっている↓。

そういえば私の周りの先輩や後輩の多くはこの阿波踊りで知り合った方と結婚しました。社長を筆頭に・・。(ちなみに私は違います。)
こういうのはやはり見ているよりもやったほうが楽しいことをここで教わりました。(仕事よりも・・。)

私は今は踊ってはいませんが、毎年高円寺の阿波踊りを見に来ると、その時の感覚が蘇ってきて楽しい気分になります。機会があればまた踊る側として参加したいと密かに思っています。また来年が楽しみです。




posted by Toki Tsuboi | 21:14 | 日々のこと | comments(0) | - |
猛暑の日々
いやー暑いです。
新潟の原発の事故があってから、刈谷崎は発電業務を停止しています。
あそこは関東地方の10%以上の発電を行なっていたので、東京電力が今悲鳴をあげています。ここ何日かの電力供給がこの猛暑の中で追いつかないようです。

ニュースをみると東京電力は約1日あたり6200万キロワットの電気を用意しているようですが本日は6013万キロワットが消費があり、まさに綱渡り状態。
秋葉原電気祭りとかやってる場合ではない・・。
いかに原子力発電に電力を頼っているかがわかります。

原発事故にともなって、各地の原子力発電所の見直しをきちんとした形で行なってほしいものです。次世代のエネルギー供給システムは今見直しが迫られています。たとえば太陽光発電や風力発電の開発がすすんで、蓄電できる体制が整えば自然エネルギー利用が原発に変わる日がくるかもしれません。(今はまだ蓄電が難しいのです。)
電力消費のほうも、ただ電気を使わないと生きていけないようなシステムではなくて
電気を極力使わないですむようなシステムづくりが望まれます。

電気を使わないというのは決してやせ我慢をすることではなく、電気をつかわなくても同じ効果が得られるような仕組みを考えることです。やせ我慢の考え方は決して一般に普及しません。住宅や建築の設計者も考え方として、エネルギー利用システムについてどんどん新しい仕組みを提案するのが必要だと思います。もちろん大きな企業は率先してやってもらいたい。これからの日本のエンジニアの底力に大いに期待したいところです。



posted by Toki Tsuboi | 00:25 | 日々のこと | comments(0) | - |
図面を描くこと
先週につづいてもう少し私たちの仕事の話を書いてみたいと思います。

私たち設計事務所はイメージした建築空間を「図面」という形でまとめていきます。
もちろん図面の他にも模型やスケッチを使って表現したりしますが、実際に工事に入ったときに現場でのコミュニケーションの手段となるのはやはり「図面」になります。図面はわかりやすく、適切な指示内容が盛り込まれたものでなくてはなりません。それはどこか「手紙」を書くことに似ています。

「手紙」をしたためるにも作法があるように「図面」を描くにも同じようなことがあると思っています。よい手紙は伝えたいことがわかりやすく、しかも丁寧に綴られています。「字」や「文体」がその人となりを表すとしたなら、「図面」は設計者の考え方を表す「手紙」のようなものです。3次元の空間を2次元の紙の上で表現し、「こんな建築をつくります」ということを丁寧にしたためることが大切です。

私たちはとにかくよく図面を描くようにしています。図面の内容は工事金額に直接関係してきますし、伝えたい意図を正確に伝えるにはかなり多くの図面が必要になると思っています。現場に行った時に「坪井さんの図面はよく整理されていてみやすいね。」と言われたらちょっと嬉しい気持ちになります。

昔ある職人さんから「いろいろ描いてあるけど何がやりたいんだかわからん!」と怒られたことがあります。そのときは1枚の図面の描き方ばかりに気を取られていていました。それ以来「1枚の図面」にこだわるのではなく、現場で出来上がる「モノ」にこだわりをもつこと。そしてそこから始まるお施主さんの新しい暮らしの意図を正確に伝えることが何より大切なことに気づかされました。出来上がった建築を通して多くの職人さんから、たくさんの無言の「手紙」を受け取ったような気がしています。

今また新しい「手紙」をしたためています。

拝啓 工務店様 ならびに職人の皆様へ・・・。






posted by Toki Tsuboi | 14:12 | デザインの手法 | comments(0) | - |
自らの意志
この仕事をしていると、いつも思うことがある。「心地よい住宅をつくりたい」その一心で机に向かいスケッチに没頭する。立ち上がってはウロウロし、気が付けば部屋の中を何十周も廻っている。考えては行き詰まり、また新たな可能性を検討する。可能性のある案は実はいくつか考え付いている。しかし、決定的に、そして飛躍的によいものになる瞬間がある。そこまでいかないとお施主さんに胸をはってすすめられるものにはならない。自分の中ではわかっている。そのレベルに達するまで何度でもやりなおさなければならない・・。

建築家はただの図面描きや間取りを売る仕事とは違う。そこに住む人にとって「心地よい場所」をつくることが仕事。そこには少なからずお施主さんと共有する「ビジョン」のようなものがある。はじめはなくても話をすすめていくうちに、ぼんやりとした感覚が生まれてくる。抽象的でダイヤの原石のようなものだけど、一生懸命磨けば必ず美しい輝きを放つ。磨きかけではただの石。磨く人の手間によって輝きは違ってくる。お金をたくさんかければよいという訳でもない。宝石は宝石らしく美しく輝いてこそ価値があるというものだ。

誤解を恐れずに言うなら、掛けられるコストの大小は関係ないと思う。あまりにないのも困りものだが、今までの経験上コストの大小で建築の良し悪しが決まったことはない。大切なのはお施主さんの住まいに「居心地のよさ」が実現できているかということ。それは文字通り「精神的な」心地よさ。これはお施主さんにも設計する私たちにも「同じこころざし」なくしてはかなわない。使える材料は限られるし、広さにも制限は出るけれど、安いからあまりよいものにならなかったという言い訳はしたくない。決して豪華である必要はなく、必要なことのバランスをうまく調整できれば、ローコストであっても気品を持った空間はきっとできると信じている。そこが自ら引いた仕事への意志。1000万円台でも○億円でも基本は同じことだと思っている。

でもあまり思いつめるといいことはない・・。美味しいものを食べたり、笑って気分転換したり、一発逆転ホームランを楽観的に待つことも必要です。お施主さんが「これいいね!」って笑顔で言ってくれたらとても嬉しい。そんなことを想像してまた机に向かいます。



posted by Toki Tsuboi | 20:55 | デザインの手法 | comments(0) | - |
世田谷を冷やそう!
8月をむかえ、いよいよ夏本番です。すこしばかり暑い日が続いていまが、皆様体調などくずさないように気をつけましょう。このブログ画面も今月からすこし涼しげなデザインにしてみました。ここに来てから、仕事の合間に街の散策に出かけます。幸いなことに、このあたりはおいしいお店が数多くあるらしく、ランチの楽しみも増えました。試食報告などをはじめると食べ歩きブログみたいになりかねないので、とりあえず自嘲します。

商店街を歩くと、あるポスターをよく見かけます。「世田谷を冷やそう!」と銘打った世田谷打ち水週間のポスター。東京に限らず、現代のアスファルトの地面は太陽の熱を吸収して外に輻射熱として放熱されるので、上から下から照らされることから地表面の温度は気温よりも相当高くなります。さらに追い討ちをかけてエアコンの室外機の熱風が道路に放出されるので、歩いているとたまったものではありません。(これをヒートアイランド現象といいます。)それから逃れるため、また客を集めるために街中の店ではエアコンをガンガンきかせるので、悪循環な構図が出来上がってしまいます。

そこに現れた打ち水週間のポスター。道路に水をまいてみる。昔からある生活の知恵。これが悪循環を止めるはじめの1歩として考えると、ただ水をまき、玄関先を冷やすことだけにとどまらない大きな効果につながりそうです。早速うちでもやってみますか。コンクリートのマンションでは玄関よりもバルコニーが効果的。最低2回水まきすると、バルコニーの床の温度が下がり、窓を開けておくと、真夏でも比較的涼しい風が入って来ます。皆さんもやってみてはいかがでしょう。

世田谷をひやそう
撮影:坪井当貴
posted by Toki Tsuboi | 20:44 | 日々のこと | comments(0) | - |