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DIARY-TSUBOI-ARCHITECT&ASSOCIATES
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高知・香川への旅(牧野富太郎記念館を再訪して)

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7月某日、高知・香川への旅をしてきました。

家族と過ごす夏の旅。娘も5才になり、いろいろなことがわかる年齢になってきました。

そこで今回旅先に選んだのは四国地方。高知、香川(直島・豊島)建築とアートをめぐる旅です。

うちの場合、こどもにあわせた旅行はしません。私たちと一緒に課外学習のつもりで娘も自分なりに

何か感じるものがあればよいと思っています。言葉で伝えるより、一緒に何かを経験する時間を

大切にしたいと思います。これも建築家の娘として生まれた宿命ですので仕方ありません(笑)

 

今回の旅は3日間を予定し、初日に高知、2日、3日で香川(直島・豊島)をめぐります。

高知には、内藤廣氏が設計した牧野富太郎記念館と、昨年に建築学会賞を受賞した堀部安嗣氏設計の

竹林寺納骨堂があります。この2つははずせないルートとして、スケジュールに入れました。

 

牧野富太郎記念館には個人的な思い入れがあります。この記念館は18年前に完成し、私個人としてここを訪れるのは

今回で2回目です。今から20年前にこの記念館の設計時期に私は内藤廣先生の事務所にお世話になっていました。

そこで毎日この建物のスタディ模型を担当していた時期があります。

 

当時内藤先生は超多忙な建築家で、大きな仕事をいくつも抱えていました。

その中でもこの牧野富太郎記念館には相当な力を入れていて「今の日本で最も難易度の高い建築、後世の人々に残す

意味のある建物をつくる」と私たちに話してくれたことがあります。

 

内藤先生とはほとんど話をすることはできませんでしたが、この建築の計画に関わることで内藤先生の建築に向かう

姿勢やその意味を学べたことは今でも本当によかったと思っています。

そんな経験から、いつか自分のこどもにもこの建築を見せたいという思いがありました。

 

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牧野富太郎記念館は植物学者の牧野富太郎先生の記念博物館です。

牧野先生が発見した植物の数ははかりしれません。小さな美しいものを大切にする植物へのまざざし、

その功績を後世に伝えていくための建物です。

 

高知の杉をつかった有機的で大胆な架構。鉄骨の背骨から肋骨のように延びる木造垂木。

山の稜線を低く這う生物のような形態。日射が強く、台風の多いこの地方の風への影響を考慮した

最も合理的な屋根構造になっています。

 

牧野先生がこよなく愛した植物たちが主役であり、建物はその影に隠れるように。

完成当初はまだ未熟だった庭木は今では建物の高さを追い越し、建物の入口が木々の間からひっそりと見え隠れしています。

「いずれ自然の中に埋もれていくような建築の姿を目指したい」そう内藤先生が語っていたことを思い出します。

18年ぶりにここを再訪し、前回とはまた違った意味で発見や考えることがいろいろありました。

建築と自然が幸福な関係を築いている場所。娘にも何かを感じてくれたらよいと思います。

 

→竹林寺納骨堂へとつづきます。

 

 

 

posted by Toki Tsuboi | 18:45 | 旅行 | comments(0) | - |
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