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DIARY-TSUBOIARCHITECTS OFFICE
マイケル・ケンナ写真展

 

マイケル2.JPG

2019年、東京都写真美術館で開催されているマイケル・ケンナの写真展に行ってきました。

20年前、書店で彼の写真集に出会って以来、すっかりファンとなりました。

今回の個展は45年の写真家としてのキャリアとしてほぼ集大成といえる内容。

年はじめに、どうしても見ておきたかった展覧会です。

 

マイケル1.JPG

 

彼の写真はいわゆる風景画のようなものとは違い、自然の中にある人の痕跡、

時間の記憶のようなものがどの写真にも同居しています。

それは見る人の遠い記憶を呼び覚まし、かつて見たことのある「心象風景」へと導きます。

現代社会に何某かを示唆するものでありながら、美しい風景としてのバランスも見事です。

詩的でありながらリアルな描写。見えるものと見えないものの境界。

この写真を見ていると、「原風景への誘惑」とでもいうような、そんな言葉が浮かんできます。

私にとってこの写真に出会ったころの「かつての自分」とも対話をしたような。。

そんな貴重な時間にもなりました。

 

 

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posted by Toki Tsuboi | 14:14 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
東京オペラシティの展覧会へ

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新宿オペラシティにて、建築家の田根剛さんの展覧会が開催されています。

仕事で新宿に来たついでに。。ちょっと寄ってみた展覧会。

写真は田根氏の代表作であるリトアニア国立博物館の模型です。

 

田根さんの経歴などはここでは詳しく書きませんが、

この美術館は彼が26歳の時に、国際コンペティションで勝ち取ったもので、

リトアニアの大地にこの建築が実現しました。

戦時中ロシア統治の時代につくられた飛行場を博物館として

再利用するというものすごく大胆な構想です。

 

建築家として40代ならまだ若手、という評価が日本にはありますが、

26歳の若者にこの博物館を任せたリトアニア政府やコンペ審査員の決断もさることながら

彼の類まれなる才能がこの建築を実現へと導いたのでしょうか。

 

世の中には確かに天才が存在します。

天才という言葉片付けてしまうのは、、と言われそうですが、

それは天才を知らない方の言葉です。

圧倒的な才能、それが田根剛さんです。

 

彼はパリに活動の拠点を置き、日本の建築教育とは

一線を画しているようです。若干39歳、すごいなあ。。

 

歴史の読み込み、素材の選定、それの応用、空間の組み立て方

どれを見ても関心させられます。

 

もちろん、何かケチをつけることもできるかもしれません。

いろいろツッコミどころもあります。それでもスゴイ人が出てきたなあ!そう思いました。

今後の田根さんの活動も楽しみにしています。

もちろん、僕はイチファンとしてですが(笑)

 

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オリンピックの新国立競技場コンペ案

東京に森(古墳)を出現させるというアイデア。旧スタジアムと歴史へのオマージュ

周辺環境への配慮。原初的かつ未来へとつなぐ時間のあり方を示されているようでした。

 

 

posted by Toki Tsuboi | 15:38 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
葉山での休日

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久しぶりの休暇。神奈川県立近代美術館の葉山館で行われている

アルヴァ・アールト展にやってきました。

 

アルヴァ・アールトは北欧フィンランドを代表する建築家であり、プロダクトデザイナー。私が大好きな

建築家でもあります。私の所属している北欧建築・デザイン協会でも、この展覧会は話題になっていました。

今日は妻と娘と一緒に、電車に乗って、バスに乗って、ちょっとした旅行気分に。

 

日本では北欧デザインがブームですが、その原点のひとつにはこのアールトの存在は欠かせません。

日本にも造詣が深く、日本のデザインからも多くの影響を受けているのだとか。

日本がなくしてしまった大切なものが、北欧のデザインに形をかえて生きているようにも思えます。

何気なく連れてきた娘にも、何かが伝われば。。

そんな親心よりも、ぬいぐるみと遊ぶのに夢中な娘であります。。

 

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posted by Toki Tsuboi | 21:12 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
土木展に行ってきました。

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六本木の2121designsightで開催されている「土木展」に行ってきました。

土木技術は私たちの生活に最も身近なものでありながら

改めて土木って?聞かれるとなかなか説明のしにくい世界です。

 

思い返せば土木のことって、こどものころに砂場で山や川をつくったり

土木車両のミニカーや図鑑なんかで、触れていたような記憶はあります。

大人になってから改めて、土木について突っ込んで学ぶ機会はほとんどないですし、

地理なんてまさにマニアの領域です。

 

日々建築に関わっている私も、正直、土木のことはあまり詳しくはなく、

業界的にも縦割りなので、とても近しい分野であるにもかかわらす、

案外横のつながりはありませんでした。

 

今回そんな土木の世界を紹介する展覧会がやっていたので

お父さんも勉強のために、娘と一緒に見に行くことにしました。

 

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地形の成り立ちを砂遊びで体験できる展示。

こどものころ当たり前にやっていた砂遊び。砂が盛り上がると等高線(標高)が変化し

いじくればいじくるほど、状況が変化していく様子は楽しいです。

 

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掘って低くなりすぎると、そこにはバーチャルな水が表示されてきます。

雨水がどんどん溜まっていく様子も、むずかしい理屈なしで直感的に理解できますね。

 

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こちらは、砂山の標高を色で表したもの。

掘って低くしていくと水が溜まるところはブルー、山になったところはピンクに色分けされ

ていきます。おもしろいのは砂山の上に手をかざすと、影になった部分に雨が降ってきたりと

とても工夫されていました。

 

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これはアリの巣的な模型展示。何と渋谷の地下空間を模型で再現したもの。

この会場までこの空間を通ってきた人もいるでしょう。

土木的な広大なスケールですが、いつも身近で利用している地下空間であることから

距離感もとてもよくわかります。表には見えない土木技術が創りだす風景です。

 

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こちらは、ダムをカレーで表現した展示(笑)

ごはんでカレーを塞き止める。「ダムカレー」

おいしそう、ではなく「美しい」と言って欲しい!製作者からの渾身のコメントです。

 

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帰りに買った記念品。

ケーキやプリンをこれで掘ってみようと思います(笑)

 

 

 

 

 

posted by Toki Tsuboi | 22:12 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
ハウスビジョン展に行ってきました。

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東京湾お台場にて、ハウスビジョン2016という展示会が開催されています。

夏休みを利用して、家族と一緒に見に行ってきました。

アートディレクターの原研哉さんが中心となり、著名な建築家やデザイナーと

協賛企業が手を組み、住まいの未来の姿を表現した原寸のモックアップ(パビリオン)が公開されています。

テーマは「あたらしい常識をもって都市に住む」です。

なかなか刺激的なメッセージです。

 

夏休み期間ということもあってか、ボランティアや建築学生のみなさんがたくさん見にきていました。

よく建築はその時代を表す鏡と言われます。

建築は次の時代を意識し、未来に対して構想されるものであることがその理由です。

数十年、場合によっては100年先の未来まで使われていく建築。

時代とともに変わっていくものと時代を経ても変わらないもの。

今という限られた時間にだけ目を向けていては、

すぐに新しい時代の考え方に合わなくなってしまいます。

建築には未来へのビジョンが必要なのです。

 

先日、世界遺産に登録された国立西洋美術館は、建築家ル・コルビジェの提唱した近代建築理論

が盛り込まれた建築の1つ。この理論は今や世界中の街づくりや建築様式の基本にもなっています。

60年近く前に建てられた建築ですが、今でもその輝きは失われてはいません。

当時の人々からは、さぞおかしなものに見えたことでしょうが、

現代のあらゆるものはそうした革新の積み重ねでつくられてきました。

次の時代を意識したハウスビジョン、それだけでとてもわくわくしてしまいます。

 

また、ほとんどのパビリオンが木でつくられているところがよかった。

もちろん、この会場自体が仮設であるため、解体や運搬のしやすさ、コストなどの運営側の理由のほうか

が大きいとは思うが、鉄でもコンクリートでもなく、昔からだれもが知っているローテクの素材で

コツコツと空間を表現しているところも、意味をより深く掘り下げているように感じました。

 

 

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posted by Toki Tsuboi | 19:39 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
白井 晟一の住宅
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建築家 白井晟一が設計した「杉浦邸」を拝見する機会をいただきました。
白井晟一は建築を学んできた人間であれば、おそらく知らない人はいないでしょう。
昭和、20世紀を代表する大建築家であり、絵画や哲学の分野から建築に転身した
異色の経歴の持ち主。我々にとってはまさに雲の上の存在、それが白井晟一です。
この世を去られてから30年以上経ちますが、未だにファンも多く、
その経歴と作風から「孤高の建築家」と言われています。

白井晟一の代表作についてはここでは詳しく触れませんが、
「自邸」をはじめ、いくつかのすばらしい住宅も設計されています。
今回、その住宅の1つを見学できる機会があるとは。こんなチャンスは二度とありません。
同業の先輩のからの情報から、急いで申し込みをしたものの、あまりの人気に
もう締め切られたあとでしたが、事務局の方々の配慮により、
見学日を1日増やしていただけたのはとても幸運なことでした。

今回拝見する住宅は白井晟一の作品リストにも登場していない幻とも言うべき住宅です。
施主である杉浦さんは他界され、主人のいなくなったこの家はまもなく取り壊しとなります。
解体までの間、杉浦さんご家族のご厚意で貴重な一般公開が実現したようです。
ご家族の方々や企画をしてくれた事務局の皆様には、本当に感謝です。


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路地のようなアプローチ空間、玄関までの導き方が心憎いです。

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庭側から建物を見る。深くて低い軒下空間。屋根に樋はなく、板金のシャープな軒ラインが
水平性を強調しています。雨落ちには砂利が敷き詰められ、内部と外部の境界を緩やかに
繋いでいます。
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建物のコーナーに配置された窓。高さは1m50cmです。
座の目線で風景を切り取ります。
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2階から庭を眺めてみる。窓の前に立ってみると、実は下(庭の方向)を意識した
窓であることがわかります。立った目線では、下の庭が視界に入り、座ってみると
この窓からは空は見えます。巧妙に計算された高さ設計に脱帽です。。
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今の住宅にはなかなか見かけない前室空間。天井高さは何と1m80cm。
壁に取り付けられた和紙の照明が天井を照らします。
黒く美しい唐紙が光を反射して幻想的。。
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住宅の見せ場の1つはやはり階段です。
手摺のディテールも本当に美しい!
フラッシュをつけての写真でしかご紹介できないのが本当に残念。。
でないと。。暗くて写らないので(笑)
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美しいのに手摺としての安定感もあります。
蹴上げと踏み面の寸法もとても緩やかに設計されていました。
おこがましいですが、こんなデザイン、やってみたい。。
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濃茶の天井とブルーグレーの内壁、スリットから入る光が、うっすら室内を照らします。
白井晟一の建築全般に言えることですが、内部はとにかく暗いです。
光を絞りこむことで、空間に深い奥行きをもたせています。明るすぎる最近の建築空間には
ない濃密な空気が漂っていました。それは「遠い時間」が見えるという感覚に近いかもしれません。
白井晟一の建築が哲学的といわれる所以なのでしょう。

本当に貴重な体験をすることができました。

 
posted by Toki Tsuboi | 22:27 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
講演会のお知らせ
私の所属する北欧建築・デザイン協会にて講演会を開催します。この講演会は何年も前から私が実現したかった企画で、今年最初の講演会でようやく実現できることになりました。30人規模の小さな講演会ですが、ご興味のある方は是非会場まで足をお運びください。

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建築家 ラルフ・アースキンと彼の遺産
人間・自然・社会を結ぶ建築

今年の最初の定期講演会は、建築家ラルフ・アースキンを取り上げます。イギリスからスウェーデンに渡り、建築家として活動したアースキンは北欧の過酷な自然環境から独自の建築思想を構築し、建築から街づくりまで大きな功績を残しました。今回、生前アースキンにインタビューされた清水葉子さんをお招きし、建築家ラルフ・アースキンについてご紹介いただくとともに、アースキンに関心を寄せる当協会理事によるプレゼンテーションを行います。

講師 :清水 葉子
コメンテーター:筒井英雄(幹設計顧問 )
南迫哲也(工学院大学名誉教授 )
川上信二(フォルムSKR )
塚田耕一(杉野服飾大学教授 )
司会進行: 坪井当貴(坪井当貴建築設計事務所 )

日時 : 2012年1月28日(土) 18:30〜20:40
会場 : 東京大学農学部・弥生講堂アネックス研究棟講義室
東京都文京区弥生1-1-1、東京大学弥生キャンパス内
地下鉄南北線「東大前駅」より徒歩1分
定員 : 30名(会場先着順)
※事前申し込みは必要ありません。直接会場までお越しください。

参加費: 会員/1000 円 学生会員/無料
一般/1500 円 学生/500 円

主催 : 北欧建築・デザイン協会(SADI)http://www.sadi.jp
北欧建築デザイン協会では北欧の建築やデザインについての講演会を定期的に行っていま
す。ご興味のある方は当協会のホームページをご覧ください。

posted by Toki Tsuboi | 20:01 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
インフォメーション
 今週末(11/4)私が所属するSADI北欧建築・デザイン協会から講演会のお知らせです。

スウェーデンにて家具の修行をされた須藤生さんの講演会を開催します。

ご興味のある方は是非お越しください!

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今年度第5回目の定期講演会は、スウェーデンで家具職人の修行から帰国され、那須に工房を開かれた須藤生氏をお迎えし、スウェーデン家具修行の10年についてお話をしていただきます。この講演会は今年の春に行う予定でしたが、震災後の影響を考慮しやむなく中止とさせていただいたものです。このたび多数のリクエストにより、この秋講演会が実現する運びとなりました!多数来場が予想されますので今回は大ホールでの講演となります。大変貴重な機会となりますので、皆様お誘いあわせの上、是非足をお運びください。


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テーマ:   
「スウェーデン家具修行の10年」

講師 :  須藤 生(すとう いくる)氏

日 時:     平成23年11月4日(金)18:3020:30

会 場:      東京大学弥生講堂セイホクギャラリー(地下鉄南北線  東大前駅徒歩1分)

会 費:      一般1500円  学生500円  定員0名※会場にて須藤氏の著書も販売します。


posted by Toki Tsuboi | 20:21 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
お役目

このたびSADI北欧建築・デザイン協会の理事に就任することになりました。

2005年に北欧4カ国(finland/sweden/norway/denmark)を旅して以来、北欧の生活や文化、またその先にある建築やデザインに影響を受けるようになりました。自然との結びつきが深く、言葉よりも感覚的な部分から生まれる独特な美意識は、日本と共通するところもたくさんあります。

質素だけれど豊かなライフスタイル、人と自然とのかかわりから生まれる建築やデザイン、生活の道具として美しさと機能性を兼ね備えた北欧家具。極端に少ない日照を克服するために考案された照明器具。他にも充実した福祉政策や、自然エネルギー構想など、知れば知るほど興味深い。

2008年から協会の活動に参加して今年で4年目。今までは講演会など行事をまとめる企画委員として内部の活動に携わってきましたが、今年度からは理事の一員として関わらせていただくことになります。

こういう社会活動に参加することは、さまざまな人との出会いや自分の見識を広げられるので、個人で活動している私たちにような人間にとっては大変貴重な経験です。当然のことですが、理事になったことで担当する役目が増えたり、その分責任も重くなりますが、自身のライフワークとして楽しみながら参加したいと思います。

そろそろ旅の日記のほうも更新しなければ・・。
(只今、フィンランドでの道中を日記に書いています。)


posted by Toki Tsuboi | 19:49 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |
レポート書きました

5/20(金)に私が所属するSADI北欧建築・デザイン協会で今年度最初の講演会を行いました。

今回私は企画立案から司会、レポートまで担当させていただいて重責のある役目でしたが協会のみ

なさんのサポートもあって無事に終えることができました。

講演会を終了して振り返ってみればいろいろ反省することも多かったですが、

会員のみなさんにとても好評だったのでひと安心。

普段はなかなかお話を聞けないような方にも、講演会を企画することでお話を聞くことができたり、

活動を通して何かしら社会に貢献できることも企画に参加する醍醐味の1つ。

雑務の面では多少面倒なことも増えたりしますが、

自分の好きなことへの活動ですからほとんど苦にはなりません。

これからもライフワークとして、いろいろな企画を楽しもうと思います・・。

担当させていただいた講演会レポートはコチラ ↓

SADI通信「地域も心も活性できる!デンマークのコロニヘーヴ」



posted by Toki Tsuboi | 17:23 | アート・芸術のこと | comments(0) | - |