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DIARY-TSUBOI-ARCHITECT&ASSOCIATES
軽井沢の家・オープンハウス

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2年前に完成した軽井沢の家で、オープンハウスを開催させていただきました。

紅葉の美しいこの時期の軽井沢は、車での移動中も目を愉しませてくれます。

完全予約制ではありましたが、多くの方々に来ていただくことができました。

今回快くお引き受けいただいたお施主さんには本当に感謝です。

 

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この家は東京在住の御夫妻が移り住むための終の棲家。

転勤が多いご家庭に育ち、世界各国で住んだ家は御夫妻ともに20軒を超えます。

ご結婚されてからも、ともに世界を巡り、過ごされた時間はまるで旅のようです。

軽井沢の地は、御夫妻にとって旅の集大成。この家は文字通り最後の家になることでしょう。

その物語の一部に設計者として関わらせていただけたことは私にとって大変光栄なことでした。

 

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11月の軽井沢はかなり寒くなっていますが、室内は薪ストーブ1台でもかなり暖かいです。

家具や小物もお施主さんが丁寧に選ばれたもの、薪ストーブからは薪が燃えていく音が微かに聞こえ、

生活の余韻を感じさせます。見学に訪れた方はここがモデルハウスのような商業的住宅とは違う、

住まいに大切なことは何かということをそれぞれに感じ取っていただけたようでした。

 

夜にはこの家と庭づくりに関わったすべてのメンバーが長野、福岡、東京から集まり、

奇跡のような楽しい時を過ごしました。この幸せな時間がきっとこれからもこの家には残り続け

てくことを確信した瞬間でもありました。

 

みなさん、本当にありがとうございました!!

 

 

posted by Toki Tsuboi | 12:04 | 完成住宅事例 | comments(0) | - |
新事務所を開設しました。

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今日から10月となりました。未だ夏の余韻が残っている感覚があります。

少し前のことになりますが、9月から新事務所に拠点を移しました。

場所は小田急線「豪徳寺駅」から徒歩1分となります。

みなさまとお話ができる時間を大切にしたいと思いから、オフィスの雰囲気ではなく

ゆったりとくつろげる住宅のような空間に仕上げました。

 

家に遊びに来る感覚で、みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

尚、住所と電話番号が変更となりました。※メールアドレスは変更ございません。

今後共どうぞよろしくお願いします。

 

新事務所(TSUBOI+ARCHITECS OFFICE)

〒154-0021

東京都世田谷区豪徳寺1−43−1 森ビル4階

TEL 03-6804-4240  FAX 03-6804-4241

 

posted by Toki Tsuboi | 11:38 | 完成住宅事例 | comments(0) | - |
小林さんの建築写真

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世田谷の家はお引渡しの前日、竣工写真撮影を行いました。

2年ほど前からお願いしている建築カメラマンの小林さんに来ていただきました。

 

当日は台風5号が関東の真上を通過する予報でしたので、この日の撮影はほぼあきらめていたところ、

予想に反して朝から快晴!灼熱の天候の中での撮影となりました。炎天下で二人で汗だくになりながらの

撮影です。

 

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小林さんは建築を専門に撮影するカメラマン。

 

こちらの設計意図や住宅の見せ場などを瞬時に理解し、独特な目線でカットを切っていきます。

彼の写真の好きなところは、いかにも建築写真家が撮影した映像作品にならないところ。(ココ褒めてます)

直接会わない施主さんへの配慮を忘れず、撮影する側の主観ではなく、この家の良さが何であるかを

写真というフィルターを通して施主さんにお伝えするという小林さんの向き合い方に共感します。

 

建築は動かないもの。それをじっと撮影するのは簡単なようですが、そこにある空間をどう切り取るか。

また空間という人の感性に委ねられる現象をどう捉えるのか。光、素材、奥行をどのように表現するのか。

知れば知るほど奥の深い世界です。

 

個々の現象に偏りすぎれば、偏った視点からの映像になります。それも映像作品としてはおもしろいです。

でも、それは建築(空間)の限られた側面での視点でしかなく、狭い価値の中だけで写真を表現することは

見る側の「共感」を得られる範囲も自ら狭めることにもつながります。

 

小林さんの写真は、誤解を恐れずに言えば、素敵なお見合い写真を撮るような感覚です。

人生1度の家づくり。飾らず、ありのままの姿を素直に伝え、自分では気づかない魅力を丁寧に写し取る。

出来上がった写真を見るたびに、これは1本とられた。。と思います。

 

次回も小林さんに写真をお願いしようと思います。

 

 

posted by Toki Tsuboi | 23:49 | 現場のこと | comments(0) | - |
世田谷の住宅(Blue shaftの家)が完成しました。

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世田谷で設計・監理をすすめていた住宅が完成しました。

「Blue shaftの家」と名づけようと思います。

 

Blue=青、shaftは動力・伝達用の回転軸という意味があります。

この住宅には屋上までつながる階段シャフトがあります。

シャフトの中にはまわり階段があり、この家のすべての層を貫き

上下階への人の動線や、光と風の動きもコントロールします。

 

都会の住宅地では、南からの日照や、季節風の取り込みなどすべて教科書どおりにできるとは

限りません。住宅街の中を抜ける風の方向や、光の入り方は他の建物の影響も多く、

予想どおりにはいかないことも少なくありません。

 

その状況判断は設計に関わる重要な要素であり、高層になる建物の1階にいかに光を届けるか、

またどのように風を取り込むかは、立体的なアイデアが必要になります。

 

今回は少ない窓でも効果的な明るさの確保と風の抜き方を検討の中心に据えてみました。

結果的に、1階から取り入れた新鮮空気を木の幹のようにシャフトを通じて室内全体に広げるという

シンプルかつ効果的なアイデアを思いつき、設計のコンセプトになりました。

 

人の身体と同じく、このシャフトが体の中心を貫通する背骨のような役割。

その循環が人の健康を保ち、家全体によい血流を促すことにつながります。

 

また、屋上から取り込まれた光はシャフトを通じて上から下へ、壁を乱反射して

他の室内の空間に光を送り、間接的な明るさを得ています。

これも自然の力を利用したパッシブなデザイン手法としての1つの提案です。

完成した家を見て、設計時にイメージしたアイデアがうまくいったことを実感できました。

 

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風が通り抜ける格子の建具

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階段シャフトから光と風を取り入れる。リビングへとつながるガラス戸

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階段シャフトは屋上までつながっています。

 

 

 

posted by Toki Tsuboi | 20:52 | 完成住宅事例 | comments(0) | - |
新事務所が完成しました。

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このたび新事務所へ移転することになりました。

7月に内装工事を行い、本日引渡しです。工事を担当してくれたみなさんに感謝です。

9月より、心機一転この場所で再スタートする予定です。

 

現在の事務所が少々手狭となり、予てから移転先を探していました。

移転先を探しはじめて約1年、いろいろな方とのご縁があり、この場所に決めることにしました。

 

新しい事務所は小田急線「豪徳寺駅」徒歩1分。

「森ビル4階」となります。ちなみに名前で決めたわけではありません(笑)

 

8月は移転月間とし、移転完了後にまたご報告させていただきます。

お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りください。

今後共よろしくお願いします。

 

 

posted by Toki Tsuboi | 01:22 | 日々のこと | comments(0) | - |
世田谷の家(まもなく完成)

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世田谷の家の工事も残りあとわずか、

8月上旬に完成を迎えます。

 

本日は指定確認検査機関の完了検査。建築基準法の適合検査となります。

検査員とともに、私も設計者として立ち会います。

当たり前ですが、無事に合格しました。

 

竣工引渡し前は、各種申請や検査、現場の調整など

とにかく忙しくなります。もう暑いとか言ってられない。。

 

お施主さんに笑顔でお引渡しを受けていただくために、

現場と力をあわせてラストスパートです!

 

さ、お水飲もう。。水水

 

posted by Toki Tsuboi | 18:54 | 現場のこと | comments(0) | - |
軽井沢の家(庭工事)

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2015年に建物の完成を迎えた軽井沢の家。

ゆっくりと進んだ外構工事と植栽工事は、この夏にようやく完成を迎えます。

お庭の工事はガーデンデザイナーの溝口さんが担当。本日も福岡からやってきてくれました。

 

建築工事を担当したハシバテクノスの丸山さんと上條さんも参加してくださり

お庭工事の最終段階をみんなで見届けてきました。

 

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この家は施主のMさん御夫妻の終の棲家としてつくられました。

定年後に東京から居を移されるそうで、軽井沢に暮らすのが昔からの夢だったと話してくださいました。

少しづつご自身の夢を実現されているMさん御夫妻。本当に素敵だと思います。

 

ウッドデッキや渡り廊下、目隠しの塀や植栽が加わりました。

建物だけだったときよりも、緑が入ると風景が格段によくなり、庭の緑に主役の座を譲るときが

やってきたようです。秋にはこの緑は赤や黄色に染めあがり、きっと美しい風景を見せてくれることでしょう。

秋の紅葉の季節にまたこの家の景色を見に来たいと思います。

 

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室内の延長にウッドデッキができました。視線が自然と外へ向かいます。

夏は外のリビングですこし遅めの朝ごはん、ブランチとか最高ですね(笑)

 

 

posted by Toki Tsuboi | 20:02 | 完成住宅事例 | comments(0) | - |
高知・香川への旅(豊島へ)

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高知・香川の夏の旅。本日がいよいよ最終日となります。

直島から高速船に乗ってお隣りの豊島(てしま)に降り立ちました。今回の旅で特に楽しみしていたのは、

ここ豊島美術館(てしまびじゅつかん)を見ることでした。現代美術家、内藤礼の美術館です。

内藤礼の美術作品はとても繊細で内向的、直感的な美しさがあります。妻が大好きな作家です。

 

まず、この美術館には展示品がありません。まるで液体がそのまま固まったような白い丘。

大きな生き物のように空に向かって開いた口。内部はあるのはモノトーンの洞窟のような空間、

直感的で限りなく自然に近い場所。

 

事前に写真で見てはいましたが、実際に見てこれほど心揺ぶられる空間には久しく出会っていません。

この場所を訪れて涙が出たという話を聞きます。本当に美しい空間でした。

まさに内藤礼の世界がそこに表現されていました。

 

また美術館のまわりの回遊歩道(シークエンス)がとてもよかった。

豊かな自然や景色の中を通り抜ける遊歩道、島の景色をゆったりと眺めながら入口へと導かれていきます。

駐車場からすぐに入れるような建物のつくり方とは真逆の手法。

美術館を訪れた人たちへのおもてなしのように感じます。

 

豊島に来ると、さきほどいた直島のほうがまだ都会に思えてしまうほど利便性には乏しい場所。

港から循環バスが走ってはいるものの、本数も少なく、島の中を移動するには足がないと大変です。

港で教えてもらったレンタカー屋さんで車を借り、島の中をめぐることにしました。

ちょうど空いている車が1台あるということでギリギリセーフ。。

レンタカー屋のおじさん(あきさん)はとても親切な方で、まるで島の観光案内所のように、手書き

の地図で美術館への行き方や滞在時間、おすすめのルートなど細かく教えてくださいました。

「ところでお昼ご飯はどうする?」ということで、行きたい食堂を伝えると食堂に予約の電話をしてくれました。

あきさん、ありがとう。

 

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島の食堂101につきました。小さな民家が食堂になっています。

女性店主の家庭的であたたかい雰囲気のお店です。

 

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その時期に島で採れた有機野菜を主人のセンスで料理してくれます。

オーガニックでとてもおいしい島ごはん。大人向けの味付けでしたが、娘もおいしそうに食べていました。

お店のご主人にも本当に親切にしていただきました。直島に戻る船の時間にあわせて港へと向かいます。

 

この3日間、いろいろなアートや美術館をめぐり、瀬戸内アートプロジェクトを

実際に体験し、中身の濃い旅をすることができました。

もうひとつ、この旅でよい経験ができたのはこのアートプロジェクトに関わる町の人たちとのふれあいでした。

 

今では多くの観光客を呼ぶまでに成長したこのプロジェクト。瀬戸内の島々はお互いに協力しあい、

それに賛同する企業やアーティスト、建築家などがその手助けとして関わり、世界へと情報発信する取り組み

の中で培われた理想的なコミュニティの形がそこにありました。地元の人々の視点と外部からの客観的な視点の融合。

過疎化が広がる全国の地方都市や島々の現実。これに向き合うひとつの答えを見たような気がします。

 

レンタカーのあきさんから、「またおいでよ。この島の人間はみんなが喜んで帰ってくれるのがうれしいんだ」

と最後に声をかけてくださいました。短い時間でしたがみなさん本当にお世話になりました。

いつか、この瀬戸内の島々にまた会いに来たいと思います。

 

 

 

posted by Toki Tsuboi | 22:31 | 旅行 | comments(0) | - |
高知・香川への旅(直島へ)

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2日目の朝、高松港からフェリーで直島へ向かいます。

今、瀬戸内海周辺では「瀬戸内アートプロジェクト」という大規模な事業が展開されています。

3年に一度開催される「瀬戸内芸術祭」にはこの島々に世界中から多くの観光客が訪れ、

今では世界から注目を集めるアートの聖地へと成長しました。

 

その入口となる直島は、港のターミナルや町役場、美術館やホテルなどを著名な建築家が手がけ、

島の中には現代アートの作品がいたるところに展示されています。

町役場の周辺地区は民家を改造した「家プロジェクト」というアーティストの作品群が集結し、

そこだけでも相当見ごたえがあります。

 

また、直島の近隣に位置する豊島(てしま)や犬島(いぬしま)にもすばらしい建築やアートの

展示エリアが展開され、すべて見るには数日は滞在しないとまわりきれません。

観光パンフレットも世界から来られる観光客向けに日本語と英語で表記され、ビジュアル的にも

素敵なデザインに仕上がっていました。

 

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直島港に降り立つとまず出迎えてくれるのは、草間彌生の赤かぼちゃのオブジェです。

妻と娘は草間作品のファンということもあり、この出迎えにはとても興奮していた模様。。

夜になるとライトアップされるらしく、昼間とはまた違った楽しみ方ができます。

そんな訳で今日は港近くの宿に泊まることにしました。

 

 

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港周辺にはこのようなオブジェが展示されています。夜景もとても美しい。

見るだけでなく、中に入れてくつろげる彫刻。というのも魅力です。

 

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こちらは町の中にある集会所。

伝統的な入母屋屋根や木格子など古典的な和のデザインを使いながらも、

全く新しい現代建築になっています。

ここで町の主要な行事、成人式や冠婚葬祭などが行われます。

 

また直島には建築家の安藤忠雄氏が手がけた3つの美術館があり、

併設する宿泊施設が点在します。そのほとんどは撮影がNGなので写真はありませんが、

特筆に値するのは、「地中美術館」これは本当によかった!

全貌がほぼ地中に埋まっている美術館ですが、海外の名美術館にも引けをとらない

本当にすばらしい美術館でした。

安藤忠雄氏の底力のようなもの改めてを感じることができました。

 

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直島めぐりをしたあとは、地元の銭湯へ。。(直島銭湯I♥湯)

これもアートプロジェクトの名所。もう外観からしてタダモノではありません。

このセンス、まさに大衆アート!独特な世界観におどろきです。。

正面に見えるのが番台で、店主がオリジナルTシャツを着てお出迎えしてくれます。

外国人観光客もジャパニーズ銭湯!と大喜びです。

いや、ちょっと違うんだけど。。とつぶやきながらも、とても楽しかったので

よしとします(笑)

 

7月の平日ではありましたが、直島宮浦港には多くの外国人観光客がいて

バスの運転手さんや食堂の方、島の人々が独自の英語でコミュニケーション

している様子は見ていて微笑ましかった。

 

 

→豊島(てしま)につづく

 

 

posted by Toki Tsuboi | 22:51 | 旅行 | comments(0) | - |
竹林寺納骨堂を見て

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牧野富太郎記念館のすぐ近くに、五台山竹林寺があります。

その境内の奥に、昨年建築学会賞を受賞した竹林寺納骨堂があります、建築家の堀部安嗣氏の設計です。

この建築は今回の旅で是非訪問してみたかった場所の1つ。堀部氏の建築にはどこか寺院や古建築に似た

重厚感と静寂さ。他の建築にはない品格を感じます。数学者である父親の影響なのか、設計には幾何学を

用いることも多く、美しい解き方への挑む姿勢、ご自身の建築への美学がそこにはあるように思います。

 

納骨堂という建物の性格上、表に建つ建築ではありません。また骨が収められる厳粛な場であり、

自然と人間との関係、宗教的死生観に及ぶこの建物の特性は設計にも相当な難しさがあっただろうと想像します。

そのような課題とどう向き合ったのか、同じ建築設計をしている立場としてとても興味がありました。

 

境内の脇から入る細い道を歩いていくと、道の奥にその姿が見えてきます。

思った以上に小さな建物。というより小さく見える建物です。

凛とした佇まい。水平に延びる屋根の軒先はまるで紙のように薄く、この世の建築ではない錯覚すら覚えます。

 

その薄い軒先はとても低く構えられ、軒下空間には整然と柱が立ち並びます。

この構成はスウェーデンの建築家アスプルンドの「森の礼拝堂」を彷彿とさせます。

森の火葬場の中にある小さな礼拝堂で、世界的にも有名なアスプルンドの代表作です。

 

 

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道には素朴な踏み石が敷かれ、アプローチは道から1mほど下がっています。

低い軒先に向かって自然と頭を下げて入る演出。

また建物を極限まで低く見せることで、主張せず、この場所を借りているという謙虚さが

自然と人間との関係を表しているようにも思えます。

 

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写真はありませんが、この建物の奥には小さな中庭があり、

昼間は誰でもその庭に来てくつろぐことができます。

この場所が好きでよく本を読みにきている人もいるようです。

納骨堂を近寄りがたい雰囲気とはせず、自然と人が関わり、この世の延長としての憩いの場と

したことは、この建築の特にすばらしいところではないかと思います。

 

10年ほど前にスウェーデンの森の礼拝堂を訪れたことがあります。

墓地には生き生きとした森が広がり、その中の小さな礼拝堂は人々の憩いの場となっていたのを思い出します。

スウェーデンと日本では宗教観や死生観は違えど、自然と人間が共存する考え方は似ているのかもしれません。

この課題への堀部氏の解き方はとても美しいと思いました。

設計者である自分が前面に出ることも極力控え、謙虚でありながらも強く、大変美しい建築でした。

 

 

→直島・豊島の旅へつづく

 

 

posted by Toki Tsuboi | 21:20 | 旅行 | comments(0) | - |